プロダクト×ヒトによるCX変革支援サービス「PLAID ALPHA」が提供する新しい価値と参画メンバーが得られるもの
プレイドは2023年10月より、新しい事業「PLAID ALPHA」の展開を本格的にスタートし、2024年2月1日にサービスサイトを公開しました。
今回は事業責任者の濱崎豊に、プロダクト・データの活用を軸に据えてコンサルテイング、インテグレーション、グロースまでを一気通貫で支援する「PLAID ALPHA」について、その価値や今後の伸びしろ、参画するメンバーが得られる経験やスキルなどについて聞きました。
顧客体験起点及びテクノロジー起点で企業を変革したい
――まずは簡単に自己紹介をお願いします。
新卒でコンサルティング会社であるアクセンチュアに入社しました。その後、デジタルエンタテインメント企業、金融ITサービス企業を経て、再びコンサルティング業界に戻り、2022年3月にプレイドに入社しました。約18年、4社でさまざまな経験をさせていただきましたが、総じてコンサルティング会社での経験が半分、事業会社における経験が半分という感じです。現在はプロフェッショナルサービス事業である「PLAID ALPHA」の責任者を務めています。
――プレイドに入社したきっかけは何でしたか。
実は入社前の2021年頃に、CX(カスタマー・エクスペリエンス)やマーケティングDX(デジタル・トランスフォーメーション)に特化したコンサルティング会社を自ら立ち上げようと考えていました。たまたま、私が代表の倉橋と面識があったことと、コンサル時代のプロジェクトを通じて「CXならプレイド」という印象があったことから、独立するならプレイドにファーストクライアントになってもらおうと倉橋に提案営業をしたんです。すると倉橋から「プレイドとしても今後はプロダクトとヒト(人的サービス)の掛け算で顧客への提供価値をさらに高めていきたい」という話がありました。それなら私が自ら会社を興すのではなく、プレイドというプラットフォームの上で事業を展開していくほうが、市場に及ぼせるインパクトも桁違いに大きくなるのではないかと思い、半年くらい事業計画の話を倉橋と詰めたのち入社するに至りました。
――入社後にはどんなことに取り組んできましたか。
まずは、STUDIO ZEROという事業開発組織で、伴走型 事業変革サービス「PLAID Unison」の立ち上げと推進に取り組みました。PLAID Unisonの立ち上げ時は、顧客体験のデザインやサービスデザインなどの企画・構想フェーズの支援がメインでした。具体的には、東京建物社のビル事業における顧客戦略立案やサービスデザインの支援、損害保険ジャパン社の代理店事業における顧客理解に基づくコミュニケーション戦略立案からその実行、JTBパブリッシング社における顧客提供価値の最大化を目的としたメディアサービス企画などの支援などを行ってきました。PLAID Unisonの立ち上げの背景は、別の記事でもお話していますので、ぜひご覧ください。
PLAID Unisonの事業としての立ち上げが軌道に乗ってきたことに加え、当該領域において私よりも優秀な仲間達がジョインしてくれたので後任に引き継ぎ、2023年5月にPLAID ALPHAの準備のためCEO室へ異動し、立ち上げ準備を進めてきました。
ヒトの力でプロダクトの価値を最大限引き出すサービス
――PLAID ALPHAの事業概要を教えてください。
データアナリティクスやCXプラットフォーム活用を軸としたCX変革の全体設計から、その仕組みの計画・導入、運用/グロースまでを一気通貫で支援するコンサルティング&ソリューション事業です。PLAID ALPHAには、大きく4つのサービス領域があります。
1つ目はコンサルティング領域で、顧客体験戦略/カスタマージャーニー/各種施策等の立案に加え、これらを支えるオペレーション、ITアーキテクチャ、データ利活用方針などの全体設計も担います。例えば、データに基づく顧客体験向上アプローチなどを得意としています。企業が保有する各種顧客関連データやKARTEで取得する膨大な顧客行動データをもとに、高解像度の顧客セグメンテーションやロイヤルカスタマー分析などを行い、適切なユーザーセグメント層に対して実効性が高いと推測される各種CX/マーケティング施策を提案します。
2つ目がインテグレーション領域です。顧客体験施策/データ利活用を実現するプラットフォームとして、当社のKARTEシリーズや周辺のマーケティングシステムとの連携など含め、あるべきシステムの構成や導入方法を計画し、導入・リリースを直接的に支援します。KARTE自体はSaaSプロダクトでもありますし、主要な外部サービスとの連携コネクターも有しているため、スクラッチのシステム導入に比べると導入に要する工数や期間を桁違いに抑えられることが強みです。
3つ目はグロース&オペレーション領域です。KARTEなどのプロダクトを導入いただいたクライアント様への支援が中心となりますが、クライアント企業様のマーケティング部門に深く入り込んで、直接的にマーケティング施策のPDCAを回していく伴走支援です。クライアント企業の社員様とワンチームとして伴走型で推進していくケースもありますし、大部分をお任せいただくケースもあります。企業様の有する深い業界知見や自社顧客の深い理解と、プレイドの有する顧客体験創出やプロダクト/データ利活用の知見を融合して、優れた顧客体験の創出や結果としての事業KPI達成を支援しています。
4つ目はソリューション領域です。KARTEを特定業界や特定業務に最適化した形でのソリューションの企画・提供を行っています。KARTE自体は、いわゆるホリゾンタルSaaS(業界や業種に関係なく“水平に“利用できるSaaS)ではありますが、非常に柔軟性と拡張性を兼ね備えたプロダクトであるため、特定業界・特定業務の問題解決に向けたソリューション提案をPLAID ALPHAで担っています。
実は、PLAID ALPHAの前身サービスがありましたが、2023年を起点に、プレイドとして「プロダクト✕ヒト」のハイブリッドモデルでの価値提供体制を強化していくという戦略もあり、今回PLAID ALPHAとしてリニューアルし本格提供を始めた背景があります。そしてこのリニューアルに伴い、サービス範囲の拡張や増員を一気に進めています。
プレイドとして「プロダクト✕ヒト」のハイブリッドモデルが求められているそもそもの背景ですが、近年多くのクライアント企業様からプロダクト提供に留まらない踏み込んだ人的支援のご要望をいただいてきた点が挙げられます。基本的にクライアント企業様が実現したいことはシンプルで、「エンドユーザーの顧客体験向上を実現し、その結果として売上やLTV(Life Time Value)を伸ばすこと」です。しかし、多くの企業ではCXやDX人材が不足しており、やりぬくことができていない現状が多々見られます。このようなニーズを満たし、「できる」を実現するべく、満を持して取り組みを強化しているわけです。
――プレイドだから提供できる価値はどこにあると思いますか。
プレイドにとってKARTEは自社プロダクトなので当然精通していますし、顧客データの分析や体験創出のノウハウ・アセットも蓄積されています。CX変革に係る専門性は格段に高いという点がまず一つ大きなポイントです。このような「プロダクトドリブン」および「データドリブン」での伴走支援を一社で一気通貫で提供することで、圧倒的な生産性向上や体験面の”差分”の創出を支援できる点がユニークな提供価値になります。
プロダクトドリブンという点に着目すると、KARTEというプロダクトはマルチチャネルのCXプラットフォームとして顧客体験向上やマーケティング活動に必要な機能を幅広く網羅し、さらに拡張性や柔軟性にも優れていますので、企業によるマーケティングのプランニングやオペレーションの生産性を飛躍的に高めることができます。
また、データドリブンという点では、膨大な顧客データを解析できる基盤や分析ノウハウ・実績があるので、エンドユーザーに対してパーソナライズされた体験を生み出すことができ、結果的に企業の競争力、つまり体験上の差分を生む能力に直接的に貢献することができます。
このように「プロダクト(データ)✕ヒト」の両輪から、ワンストップでのCX変革支援を行えることがPLAID ALPHAならではの価値であると考えています。
――プレイドにとってのPLAID ALPHAの事業価値はどんなところにあると思いますか。
プレイドのプロダクトカンパニーという側面に対しての貢献として、さまざまな相乗効果を見込んでいます。PLAID ALPHAが、企業のプロダクト活用やデータ活用を直間接的に促進することで、プロダクトやデータの価値実感を促すこととなり、プロダクトのアップ/クロスセル創出やチャーン防止などにもつながると考えていて、実際にその相関が検証されつつあります。また、何よりもクライアント企業様がCX変革を実現し、優れたユーザー体験創出やビジネスKPIを達成して頂ければ、プレイド自体の「CXパートナー」としての価値も高まるものと考えています。
今後3年間で70人規模の組織を目指して
――現在はどんな組織体制で事業を行っていますか。
Service TeamとSolution Teamの2チームに分かれていて、顧客企業の課題解決に向けて、それぞれの強みを融合する形でサービス提供しています。
私が直接見ているService Teamは、広告代理店やコンサルティング会社、システムインテグレーター、スタートアップなどの経験を持つメンバーが集まっています。職種は、プロジェクトの成功をプロデュースし統括するProject Innovation Manager、デジタル/ITコンサルティングや導入推進を担当するMarketing Solution Architect、データ分析に基づく価値創出のスペシャリストであるMarketing Data Analystの3つです。20代後半から30代半ばのメンバーから構成され、クラウドネイティブやデータネイティブ世代が多くを占める比較的若いチームです。
Solution Teamは、特定業界・業務向けのソリューションプロダクトを企画・コンサル・導入・運営していたチームが前身の組織です。例えば、Solution Teamが提供している、企業のSFA(Sales Force Automation)/CRM(Customer Relationship Management)システムとKARTEプロダクトを組み合わせることでオンライン/オフラインを横断したパーソナライズされた顧客セールス支援を促すソリューションがあります。マンションや戸建ての不動産販売の会社を例にとると、モデルルームへの来場者が事前にどのようなWebサイトの記事を閲覧していたのかなどの行動データをKARTEがSFA/CRMに渡し、それをもとにどのようなトークをしたらよいかをSFA/CRMの商談管理画面で営業担当者に情報提供することができます。これを実現するために、企業様の既存の業務フローを整理し、どのようにKARTEを組み込んでいくことで最適なセールス体験が実現できるのかを要件定義します。その後、KARTEの導入・運用につなげます。こういった取り組みを推進するのがService Teamの役割です。
――現時点での組織や人員の強みは何でしょうか。
PLAID ALPHAは、マーケティング、プロダクトやテクノロジー、データ活用に精通した、さまざまなバックグラウンドを持ったメンバーから成る組織です。総じて言えるのは、クライアント企業やその先のエンドユーザーへの価値提供のために、日々個々が専門性を磨きつつも、コラボしながら楽しく仕事をしている点がチームとしての強みだと思います。
各メンバーは、社内でもずば抜けてクライアントファーストの意識が強いメンバーが多く、コミットメントも高いメンバーたちです。真剣にクライアントに向き合いながら、実現したい世界観を共創し、どのように実現するかを突き詰めています。
また、これはプレイド全体に言えることですが、638社※1に至る顧客企業に提供してきたプロダクトやデータを活用しての顧客体験創出の事例や方法論が蓄積されていて、理想的なリファレンスアーキテクチャやグロースのノウハウなどもあります。企業の支援にあたってのナレッジが豊富なことは強力な強みだと思いますし、個々人の成長・学びの材料としても豊富だと思います。
※1(2023年9月時点)
――組織の強化や育成に関してはどう考えていますか。
まだまだメンバーの数が少ないので、採用には特に注力しています。現在は社員で15名程度ですが、今期でさらに10名以上増やしていきたいと考えています。事業の進捗に応じてですが、3年後には50〜70名規模のプロフェッショナル集団にしたいですね。
新入社員のオンボーディングについてですが、まずはプレイド全体で人材開発チームがコンテンツを提供しています。この中には、プロダクトの学習も含まれ、さまざまなコンテンツやデモ環境などが整備されているので、これをベースに学習していただきます。
新しく加わる全ての方に、まずは当社のコアコンピタンスであるKARTEなどのプロダクトのキャッチアップしていただくことになります。自社プロダクトを持たない他のサービス企業様と比べると、入社早々に確固たる武器を身につけることができるので、自信や安心感につながるようです。
また、PLAID ALPHAメンバーとしての育成は、プロフェッショナルとしてのマインドセットや価値提供に係る方法論・スキル、成果物テンプレート等のトレーニングコンテンツを随時拡張しています。
事業責任者として「育成のあり方」で意識していることとしては、個々のメンバーのWillやCanを踏まえつつではありますが、なるべく「チャレンジング且つ魅力的な案件」を「リーダーロールとして」アサインするようにしています。当然ながら、強制的にストレッチできる環境の方が学ぶことは多いですし、ラストマンシップが培えます。もちろん丸投げということはなく、私や各領域の専門家がチームとしてサポートします。
一年で一人あたりが経験するプロジェクト数も多く、多種多様な業界のクライアントに密度濃く関わることができるので、1年も経つとCX/マーケティング領域における変革人材として、プロダクトやデータに基づくコンサルティングスキルやテクノロジースキルなどをバランスよく備えたプロフェッショナル人材に成長しているのではないでしょうか。
CXやマーケティングDXのトッププレイヤーを目指せる組織
――PLAID ALPHAで働く人が得られる経験やスキルにはどんなものがあると思いますか。
①顧客体験を向上するための考え方やコンサルティングの方法論、②CX/マーケティングの統合マルチプロダクト(KARTE)の利活用、③顧客データの分析・活用を通じてクライアントへの価値提供につなげるためのデータアナリティクススキルという3つの知識・スキルを身に付けられるユニークな環境だと思います。
加えて今だと、新事業の立ち上げ期を経験できることも特徴と言えます。クライアントワーク以外の採用や育成、アセット作成、マーケティング活動、営業活動、各種管理業務などが業務の一部を占めます。事業の立ち上げや運営のプロセスに深く関わることができ、自分たちで事業を作り上げている実感が持てる環境です。小さな会社を経営している感覚に近く、その核に近い距離で事業の運営に触れることができます。
プレイドでは数多くの顧客企業様がおりますが、その中でもPLAID ALPHAで関わるのは、各業界をリードするエンタープライズ企業様が多いです。カウンターパーソンであるマーケティングマネージャーやCMOやCDOの方々と一緒になって、CX戦略やプラットフォームの刷新など、クライアントの事業成長にダイレクトに影響を与えるような伴走に携わることができます。これらを比較的若くして経験できるのは、とても貴重な環境だと思います。CX/マーケティング及びテクノロジー領域に特化したプレイドだからこその機会だと思います。
――求める人物像はありますか。
ポテンシャル人材と即戦力人材、いずれも求めているのですが、やはりまずはプレイドという会社とPLAID ALPHA事業への共感度が高い方と働きたいです。加えて、CX/マーケティング、プロダクトやデータ活用への興味関心の高さも大事だと考えています。
というのも、ジェネラルなコンサルティングやシステムインテグレーションをやりたいのであれば、プレイドではなくてもいいと思うんです。プロダクトやそこに蓄積されている膨大な顧客データの活用を強みとしたプロフェッショナルサービスだからこそ提供できる付加価値に魅力を感じていただける方がマッチすると思います。
その他の大事な価値観としては、「クライアントファースト」、つまり顧客提供価値へのこだわりがあること。PLAID ALPHAではクライアントに向き合い、クライアント(とその先のエンドユーザー)の成功を第一に考えることが大事です。
そして、圧倒的なオーナーシップを持ってプロジェクトに臨める方、自分の責任でプロジェクトを成功へ導こうとクライアントを引っ張っていける方が理想的です。もちろん気負いすぎる必要はありませんし、私やチームメンバーの支えがあるので安心していただければと思いますが、ゴールに向けて自ら周りを巻き込んでいくスタンスが必要です。
――PLAID ALPHAの事業の成長可能性をどう考えていますか。
当事業に関連するDXコンサルティングやDXシステム導入のマーケットは、引き続き二桁%のCAGR(年平均成長率)が予測されているので市場自体も右肩上がりです。実際に我々が相対する企業様からも、CX領域におけるビジネス/システムの相談や伴走支援のニーズは非常に多いです。大きな需要に対して供給が間に合っていないのが正直なところです。
我々の事業の売上高は、前期比(前身組織での比較)でほぼ倍増しています。引き続き売上を伸ばし続け、長期的にはプレイドの第2の収益の柱となるような事業に育てていきたいです。そして、何より「PLAID ALPHA」の躍進により、「プロダクトカンパニー」として認知が強いプレイドの現状を「CX変革のパートナー」という認知に変えていけたら本望です。
――最後に、PLAID ALPHAに興味を持った方に一言お願いします。
プロダクト(データ)×プロフェッショナルサービスを武器に、企業やその先のエンドユーザーの体験を変え、結果として、企業のトップラインやLTVをダイレクトに伸ばしていく経験やスキルは、自身の市場価値を飛躍的に高める財産になると信じています。何よりも、クライアントのCX変革に取り組むこと自体が非常にやりがいがあり面白いので興味をお持ちいただけたならぜひご連絡ください。
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