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独自のリアルタイム解析エンジンを基盤にしたPaaSを立ち上げる理由とそこにある挑戦機会

2023年7月、プレイドはサーバーレスで独自のKARTEの機能を開発できるPaaS「KARTE Craft」を発表しました。これまでマーケティングSaaSとしてKARTEを提供してきた私たちは、なぜ今のタイミングで主にエンジニアが提供対象となるPaaSを開発したのか。そこにはどのような狙いがあり、どのような価値提供を目指しているのか。KARTE Craftの開発をリードする竹村とカスタマーエンジニアの池上に、新プロダクト立ち上げで得られる経験やそこにある機会も含めて話を聞きました。


KARTEの機能を開発できる。エンジニア向けの新プロダクト「KARTE Craft」とは

——まずは竹村さんの自己紹介をお願いします。

竹村:エンジニアの竹村です。Ecosystem Product Department(以下、Ecosystem Dept.)を統括しています。Ecosystem Dept.では、主要プロダクトであるKARTEの開発・運用で培った基盤技術、特に月間数百ペタバイトにも上る大量のカスタマーデータを解析する独自のリアルタイム解析エンジンを中心とした基盤技術をAPIとして外部に提供する取り組みとして「PLAID Ecosystem」を進めています。

2015年のローンチから8年で、KARTEの累計ユニークユーザー解析数は199億、直近の年間解析流通金額は約2.6兆円に上ります。これだけのトラフィックをミリ秒で解析する技術基盤がプレイドの強みなんですね。「PLAID Ecosystem」では、今のKARTEのメインユーザーであるマーケターの方々だけでなく、エンジニアやパートナー企業の方々にKARTEのコア技術をもっと活用してもらえる環境と機能を揃え、マーケティングにとどまらず事業活動の広い領域でカスタマーデータが扱える状態の実現を目指しています。

竹村尚彦 株式会社プレイド エンジニア/ Ecosystem Product Department 執行役員

プレイドには3人目のエンジニアとして2014年11月に入り、もうすぐ10年目。当時からKARTEのインフラ全般の開発に携わっています。このインタビューがあるので改めて振り返ったのですが、「今はマーケティングSaaSとして作っているけど、KARTEはカスタマーデータの解析基盤として、かつそのデータを扱う機能の開発ができる開発基盤としても打ち出せるし、いずれしたいよね」とCPOの柴山と話していたことを思い出して。入社間もない頃で、KARTEはまだ世に出ていなかった。実はKARTE Craftの構想はローンチ前からあったんです。約10年来の壮大な伏線回収をいよいよやるぞ、という感じです。

——冒頭から熱い。続いて池上さんの自己紹介をお願いします。

池上:カスタマーエンジニアの池上です。カスタマーエンジニアチームのリーダーを務めています。カスタマーエンジニアチームはEcosystem Dept.内にあるので、竹村とは一応上司部下の関係になりますね。

竹村:こんにちは。BIG BOSSです。

池上:そうなりますね(笑)。気にせず自己紹介を続けますが、2016年11月にプレイドに入社しました。当初はエンジニアとして、KARTEのチャット機能の開発などに携わっていましたね。

池上純平 株式会社プレイド カスタマーエンジニア

続けるなかで、KARTEが使う人にとって自由度の高いプロダクトであることは間違いないんですが、その裏返しとして誰でも即座に使いこなせるものでもないことに問題意識を持つようになりましたね。「使う人がKARTEを使いこなせて価値を出せる」状態をつくるために技術サポート体制を厚くしたり、ユースケースを社内外に発信したりといった活動に取り組むようになりました。

会社全体としても、プロダクト開発に終始するだけでは提供価値の最大化につながらないし、上手く使ってもらえないとプロダクトの改善機会も得られないという課題認識を持ち、2021年8月に「カスタマーエンジニア」の職種とチームが組成されます。カスタマーエンジニアのミッションは、エンジニアリングの知見をもとにプロダクトと顧客の間の技術的なギャップを埋めること。主な業務内容は、カスタマーサポートでは対応しきれない技術的な課題を支援しながら顧客と向き合い、そこで得た知見をプロダクトに反映、改善することです。

※プレイドのカスタマーエンジニアについてはこちらの記事もご覧ください。

——カスタマーエンジニアチームは今何名いますか?

池上:組成当初からずっと採用に力をいれており、今は10名です。メンバーが増えてきたので、やりたかったけどできていなかった領域にも力を入れられるようになってきました。

竹村:KARTE Craftの開発と提供もまさにそのひとつですね。新しいチャレンジとしてのPaaSのプロダクト開発、顧客支援とプロダクト改善のサイクル確立、顧客やパートナーとのCo-Workによるソリューションの開発など、人員を割いて一気に進めないとかたちになりにくいトライができるようになりつつあります。

——では、新たに提供開始するKARTE Craftについて教えてください。

竹村:KARTE CraftはEcosystem Dept.が主導して開発・提供を行うPaaSです。KARTEを基盤として、サーバーレスでKARTEにない機能やアプリケーションを開発できます。2023年7月に発表しました。

KARTE Craftの概要

PaaSとはなにか。一般的に、クラウドサービスはIaaS、PaaS、SaaSといった分類がなされます。IaaSはシステム構築のためのインフラをクラウド上で提供するもので、仮想サーバーなどがそれにあたります。カスタマイズの自由度の高さがIaaSの特徴ですが、エンジニアリングへの深い知見がないと使いこなすのは難しい。一方、SaaSはユーザーが利用するアプリケーションまでを提供します。CRMや人事労務など目的に応じたソフトウェアがクラウド上で提供され、誰でも簡単に活用できますがその分バックエンドの自由度は低くなります。KARTEはSaaSに属するプロダクトですね。

PaaSはアプリケーションの前のミドルウェアの層までを提供します。つまりIaaSとSaaSの間のレイヤーに属します。アプリケーションの開発環境がプラットフォームとして提供されるので、インフラの設計や保守管理を気にせずに目的に応じたアプリケーション開発を行えるのがメリットです。一定のエンジニアリング知見があればほしい機能を手軽に開発できます。

——KARTEとKARTE Craftの違いについてもう少し教えてください。

竹村:SaaSかPaaSかの違いなので、想定ユーザーが異なります。SaaSのKARTEはエンジニアではない方々の業務目的に資するプロダクトです。CXプラットフォームと冠していますが、自社サービスのCX改善による事業成長をミッションとする方々、例えばマーケティングやカスタマーサポート領域の方々を主な対象としています。

KARTEもおかげさまで「自由度が高く、やりたいことを実現できるプロダクト」と評価してもらうことが増えてきました。そこでの自由度とはフロントエンドでのことです。マーケターの方々が「こんなお客様に、このタイミングで、こういうコミュニケーションを行いたい」と考えたときに様々な施策ができるよう、様々なアプリケーションを揃えています。

しかし、KARTEではKARTEのアプリケーション開発はできません。つまりバックエンドの自由度がないんです。この自由度を担保するのがPaaSのKARTE Craftです。アプリケーションとはバックエンドとフロントエンドで成り立っています。バックエンドの自由度が高まれば実現できる施策の幅が格段に増え、KARTEのポテンシャルを価値としてもっと提供できるよね、という発想からKARTE Craftは生まれました。機能開発をリードするエンジニアやエンジニアリングへの知見がある方にとって価値を提供できるとまずは考えていますが、今後はマーケターの方々も簡易に機能開発できるようにしていく想定もあります。

——KARTE Craftの利点はどこにありますか?

池上:KARTE Craftの利点もKARTEとの比較がわかりやすいです。KARTEが多くの企業に活用いただけるようになったことで、KARTEとの外部連携のユースケースが増えてきました。

しかしここで障壁が生じます。例えばKARTEのチャット機能を使うとする。そこに独自の自動対応機能を組み込みたいと考えたら、外部のチャットボットサービスを連携させる必要があります。連携させるにはサーバーを独自に立てなければいけません。サーバーを立てるのは結構面倒な作業です。立てたはいいが誰がどのように保守管理するのか、ダウンした場合はどうするかまで含めて考えなければならない。費用も人的コストも生じます。KARTE Craft以前は、KARTEと外部システムの連携にはこのようなハードルがありました。

KARTE Craftはフルマネージドでサービスを提供するので、管理画面上で外部連携に必要なコードが書けるし、サーバーを独自に管理する必要がなくなります。これは大きなメリットといえます。

私たちは、PaaS領域で何をしようとしているのか?

——改めて、プレイドがPaaSを提供する必然性を教えてください。世の中にPaaSはたくさんありますが、KARTE Craftの独自性はどこにあるのでしょうか?

竹村:たしかにプログラムを動かす基盤を提供するクラウドサービスは他にもあります。私たちが単純に基盤だけを提供してもあまり意味はありません。何よりおもしろくない。

では何を差分としてPaaSを提供するのか。それはKARTEのコアアセットとしてのリアルタイム解析エンジンです。私たちは「Blitz」と呼んでいます。KARTEの特徴は、大量のカスタマーデータをリアルタイムに解析し、一人ひとりに最適なアクションを即時実行できることと要約できますが、それができるのは独自のリアルタイム解析エンジンがあるからです。

Blitzの統計的な圧縮処理(Pre-Aggregation)のデータフロー(簡易図)

これまでのKARTEでは、Blitzのユニークネスを生かしたアプリケーションは私たちが用意しなければいけなかったし、外部サービスとつなぐのにも一定のコストが生じていた。これを取り去って、リアルタイム解析エンジンの価値を最大化しようという発想です。

KARTE Craftのメイン機能に「Craft Functions」があります。これはAWS LambdaのようなFaaSです。FaaSは任意のイベント発生、つまり状態変化をトリガーとしてプログラムを実行できるアプリケーション基盤です。

では、Craft Functionsが実行するプログラムはどのような状態変化をトリガーとするのか。それがKARTEのリアルタイム解析エンジンによるカスタマーデータの変化です。顧客の状態変化をリアルタイムに捉え、それを最大限に生かすプログラムを自由度高く開発できる。これがKARTE Craftの独自性です。

私たちはCXを標榜していますが、「顧客の状態変化を知って、それに合わせる」ことが良いCXの条件だと考えています。「知る」を担うカスタマーデータのリアルタイム解析エンジンは既にあるので、「合わせる」を担う領域をもっと整備していく。SaaSとして提供するアプリケーションを洗練させていくのは当たり前にやりますが、もっと根本的な提案として、顧客企業が自由に開発できる環境を提供する意図です。

先ほど「KARTEのポテンシャル」という言葉を使いましたが、KARTE Craftで「知る」と「合わせる」のかけ合わせの次元をもう一段上げられます。プレイドがPaaS領域に進出する意味がここにあります。

——顧客企業の立場では、KARTE Craftにはどのような価値があるのでしょうか?

池上:顧客企業やパートナーがKARTEにない機能を直接開発できる点に尽きます。これまでは需要や要望に応じて他サービスの連携プラグインを私たちが開発してきましたが、あらゆるサービスに対応させるのも現実的ではありません。だから必要な機能を柔軟に開発できる基盤の存在は、特に技術に強みをもつ顧客企業やパートナーにとってメリットです。だって勝手に、やりたいようにKARTEを拡張できるわけですから。

竹村:顧客企業のビジネスは、その企業自身が最もよくわかっているわけです。私たちも必死に伴走しますが、理解しきれない領域がどうしても出てきてしまう。だから顧客企業が「KARTEを活かして、ここをこうすればこの課題を解決できるぞ」と自ら思いつき、すぐに実行に移せるような環境が整うと大きな価値が生まれるんですね。発想から実装までのスピードがこれまでとは全く異なってくるので。

つまりKARTE Craftで、「私たちが顧客の事業のボトルネックにならない」状態をつくったとも言い換えられます。顧客企業が抱えるニーズや課題に対して、私たちが提供するプロダクトや機能だけでは解決できない事象が起こっても、自ら開発したり、外部のパートナーに開発支援に入ってもらったりすることで事業を止めない選択肢も取れるようになりました。

池上:そこで開発される機能の精度にも差が出てくると思います。例えば、オフラインとオンラインとでデータ連携を行うといっても、実際に店舗とECを運営しエンドユーザーに向き合う顧客企業のほうが私たちよりも「うちの環境だったら、KARTEはこう使える」と発想してくれるケースも多いです。こういうのを目の当たりにすると「もっと頑張らなきゃな」と刺激を受ける一方で、「そこまで使い倒してくれるんですね!」と嬉しい気持ちにもなります。私たち以上にKARTEの可能性を引き出してくれているわけですから。まさにエコシステムの醍醐味ですね。

——KARTE CraftのようなPaaSが必要とされる社会的背景はありますか?

竹村:日本はこれから少子高齢化で労働人口が減っていきます。一方でIT化はどんどん加速していく。企業にとってIT人材へのニーズは増しますが、その分確保が難しくなるはずです。人とお金と時間をかければだいたいのものは自前で開発も運用もできるんですが、それが難しい時代がこれからやってくるんじゃないでしょうか。

だからこそクラウドサービスが求められるのですが、ただ一つのクラウドサービスを使うだけでは特定の領域しかカバーできず、加速していくIT化にはついていけないと考えています。

増え続けるSaaS|スマートキャンプ「SaaS業界レポート2022」(2022年11月11日)より

池上:クラウドサービスでも特にSaaSがここ数年で広がり、独自システムをオンプレミスで運用する時代から、多くのSaaSを組み合わせて自社に合った業務システムを構築する時代に移行しつつあります。しかし大量のSaaSを組み合わせて活用する作業は大変な労力を伴います。これに対してKARTEは設計思想のひとつに「プラガブル(接続可能)」を置いています。別のシステムともつなげやすく容易にデータ統合できる点が評価されていますが、その背景には企業が大量のSaaSを使いこなさないといけないという課題認識が強くなっている側面もあるはずです。

このような趨勢に合わせて、KARTEはリアルタイム解析エンジンとカスタマーデータをコアに据えたマルチプロダクト戦略を採っているわけですが、KARTE Craftで柔軟性の高い開発基盤が備わったので、「一つにまとめる」「KARTE上でなんでもできる」ことがより簡単にできるようになりました。

竹村:先ほど池上は「これからの企業はたくさんのSaaSを使いこなさなければいけない」と言いました。これは視点を変えると「これからの企業はクラウドサービスで組織間をつなぎあわせなければいけない」とも考えられます。ではどのような観点でつなぎ合わせるべきかと言うと、その一つに「カスタマーデータ」があると思います。どのような部門だとしても最終的にはカスタマーに価値を届けることが目的になるからです。

企業がクラウドを使いこなさないといけない時代に、カスタマーデータ解析基盤という他とは異なるユニークネスを持ちつつ、あらゆる事業活動を支えられるプロダクトを展開できることにこそ私たちの勝ち筋があると考えています。会社のフェーズとして、ようやくその準備が整いました。

プレイドグループが目指す姿|マルチチャネル × 1st Party Data × リアルタイムをワンストップで提供するデータ活用の新しいプラットフォーム

「立ち上げフェーズだからこそ」の機会と経験

——ということは、当然仲間が足りていないわけですよね?

竹村:そうなんですよ!

池上:はい。やりたいことに対して全然足りていません。

——Ecosystem Dept.で働くと、どのようなチャレンジが待っていますか?

竹村:まず、国内のプロダクトカンパニーでこれだけ業界横断で使われる汎用性の高いプロダクトを開発している企業もそうそうないと自負しています。しかもそこで新たにPaaS開発にチャレンジするので、エンジニアとしてはおもしろい経験ができるのではないでしょうか。ゼロからプロダクトを開発するのもエキサイティングですが、KARTEで培った基盤技術を使ってプラットフォームを開発するのは、少なくとも国内ではユニークな挑戦です。

Ecosystem Dept. の特徴的な働き方を一言でいうと「Co-Work」ですね。自分たちだけでは限界があるので、特にパートナー企業と一緒に動ける構造づくりに取り組んでいます。ベネフィットを提示して「それいいね」と乗っかってもらう。案件が増えて私たちのケイパビリティの幅も広がる。KARTEをもっと使ってもらえて、ユーザーが増える。収益性とともにプロダクトのレベルが上がり、もっとおもしろい機能を作れるようになる。顧客の事業のボトルネックになる可能性がさらに減る。この循環がまわる構造を作っていこうとしています。

7月に開催したプレイド主催の顧客向け年次カンファレンス「KARTE CX Conference 2023」でも、KARTE Craftの先行活用にご協力いただいているNRIデジタルさんや日本マイクロソフトさんと共同登壇でユースケースを紹介しています。どちらのセッションも大きな反響をいただき、手応えを感じていますね。

KARTE Craftのユースケース(NRIデジタルとの事例)

——エンジニアとしては、どのような経験が得られますか?

竹村:シンプルに、技術力がつきます。技術力がつくかつかないかを左右する要因には、「使われるサービス」の開発に携われるかどうかがあると思います。「使われる」には、解析データ量の側面と磨かれる機会の多さの側面の二つがありますね。Ecosystem Dept.には、国内有数のデータ解析量に上る解析基盤を使って機能開発を行い、多くの顧客企業とその先のエンドユーザーに使ってもらえる機会が多くあります。

今のプレイドのエンジニア採用では、特定のインフラに特化した役割やバックエンド専門といった狭いエントリーを基本的には設けていません。あらゆるセクションでのチャンスがあるので、いわば深さと広さの両方を提供できるはずです。

また、KARTEの基盤技術の裏側にあるのはGoogle CloudやAWS、Azureといったグローバルのクラウドサービスです。私たちはこれらを相当使っているので、そのプロダクトマネージャーと直接議論をしたり、機能要望を挙げたりといったコミュニケーションを日常的に行っています。ときには新規プロダクトを一緒に育て上げていくこともありますね。このような環境も特徴です。

——カスタマーエンジニアはどのような働き方になりますか? また、どのような経験が得られますか?

池上:カスタマーエンジニアはEcosystem Dept.のエンジニアがつくった開発基盤を使って外部連携ソリューションなどをつくっていきます。やはり顧客企業やパートナーとCo-Workを行う機会が多いですね。

ソリューション開発にはプロダクト自体の開発をするほどの高い技術力は求められません。「テクノロジー自体に興味がある」「とにかく開発に従事したい」というよりは、価値をつくりたい方に向いていると感じます。

一般的にこの役割は「技術サポートだけ」「顧客向き合いだけ」など業務領域が細分化されがちです。しかしうちのカスタマーエンジニアはまだ立ち上げフェーズでもあるので、お客様と話して「こういうニーズあるな」とわかったら自分でソリューションをつくり提案して、フィードバックを得て改善して、他のお客様も使えるように汎用化するところまでリードできます。ソリューション開発と価値提供の一連の流れにまるっと関われるので、おもしろい段階にあるなと思いますね。

カスタマーエンジニアは、セールスやサポートといったビジネス寄りの役割とエンジニアの役割をかけ合わせた立場にいます。「ビジネスも技術も一応全部わかる」ことが価値を持つので、ソリューション開発と顧客向き合いを最初から最後まで自分で経験してみることがその先のキャリア形成にも重要と感じます。

実際にやってみると「ソリューション提案の進め方がわからない」とか「作った後の運用までは考えられていない」などの疑問や懸念事項が出てきます。一気通貫で全部経験してみると、ビジネスとエンジニアリング双方の観点で提案の妥当性を検証できるようになります。自分の得意分野を見つけるにしても、その土台があるかないかではキャリアの広がりが違ってくるんじゃないでしょうか。

開発チームと一緒にソリューション開発合宿も定期的に開催しており、チーム一丸で知見を共有しソリューションの磨き込みを行い、チームとしてレベルアップを図ることも大事にしています。

ソリューション開発合宿の様子

——最後に、どのような方に仲間になってほしいでしょうか? 読者の方へのメッセージをお願いします。

竹村:まずは目的志向の強い方です。やることはめちゃくちゃあって、しかもそれはすぐに変わります。私たちの事業のフェーズも顧客企業やパートナーの意思決定も、とにかく速く進んでいく。誤解を恐れずにいえば、このスピード感に自分のこだわりを捨ててでも着いていくパワフルさを持っている方、目的達成のためであれば過去の成功体験をアンラーニングできる方に最適な環境だと思います。

池上:未知のチャレンジを楽しめる方も歓迎します。ここまで「新しい挑戦するぞ」というトーンなのでエントリーのハードルが上がっているようにも思えるかもしれませんが、そこは全く心配しなくていいです。新しくPaaSを立ち上げた経験がある人なんてめったにいないし、私たち自身も試行錯誤の毎日です。最初からぜんぶ上手くできるわけはないので、失敗を恐れずトライして学習経験を積み、成長を続けたいスタンスがあればウェルカムです。

竹村:「自分はこの領域で」と決めきっちゃう人よりは、やったことないことに前向きな人が向いてますね。立ち上げフェーズなので、業務のフォーマット化、分業体制構築の前段階です。その整理はまだ少し先で、ゆえに今しか得られない機会がたくさんあります。これをチャンスだなと思ってもらえる方と、一緒にEcosystemの未来を作っていきたいですね。

Ecosystemのエンジニアおよびカスタマーエンジニアに興味のある方、エントリーお待ちしています!

以下よりエントリーいただけます。

KARTE Craftのユースケースやソリューション紹介は「PLAID Solution Blog」でも発信しています。こちらもぜひ!

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